2025年01月06日
2025年は社会保険大改悪により社会保険料が増加します！本稿を読んで備えましょう！第一弾
経営者の皆様、特に法人の経営者様にとって社会保険料は重くのしかかっているのではないでしょうか。
ただでさえ重たい社会保険料ですが、2025年は社会保険大改悪によって社会保険料が増加すると言われています。
この度、ソクデルでは社会保険料の増加に備えて7つの対策をご紹介予定。
本稿ではそのうち2つの方法を紹介します。
2025年の社会保険に関する改正の概要とは
2025年には、社会保険料に関して以下の重要な変更が予定されています。
1. 国民健康保険（国保）保険料の上限引き上げ
自営業者やフリーランスの方が加入する国民健康保険について、厚生労働省は2025年度から年間の保険料上限額を3万円引き上げる方針を示しています。
2. 「年収の壁」の見直し
現在、社会保険料の支払いが生じる「年収の壁」として、106万円や130万円の基準があります。
2025年には、これらの基準の見直しが検討されています。
具体的には、月額賃金8万8,000円以上という厚生年金適用要件を撤廃する方向で調整が進められています。
これにより、パート労働者の厚生年金適用範囲が拡大される見込みです。
3. 雇用保険料率の引き上げ
2025年4月から、自己都合退職者に対する雇用保険の給付に関連して、保険料率の引き上げが予定されています。
具体的には、同保険料率を0.5％に引き上げる改正が行われます。
ただし、実際の料率は保険財政の状況に応じて柔軟に調整される仕組みが導入される予定です。
これらの変更により、被保険者や事業主の負担が増加する可能性があります。
最新の情報を随時確認し、適切な対応を検討することが重要です。
社会保険料増加に対する対策とは？
ソクデルでは2025年の社会保険大改悪に備えて、７つの対策方法をご紹介して参ります。
シリーズとしてご紹介して参りますので、本稿だけでなく、今後のコラムについてもお読みいただき、社会保険大改悪に備えていただければと思います。
対策①：４，５，６月の残業を減らす
社会保険料の増加への対策として挙げられる代表的な方法が、「４，５，６月の残業を減らすこと」です。
正確には4～6月の残業代を削減するということになります。
この４～６月の期間というのは社会保険料の改定の計算方法や時期が影響しています。
社会保険料は従業員の給与や制度の変更、法令の改正などによって見直しが行われます。
社会保険料の改定方法は主に下記のとおりです。
(1)定時決定（年1回）
時期：毎年4月から6月に支払われた報酬をもとに、標準報酬月額が見直されます。
適用時期：新しい標準報酬月額は9月から翌年8月までの1年間に適用されます。
(2) 随時改定
給与が大幅に変更された場合、随時に標準報酬月額が見直されます。
要件：固定的な給与（基本給や手当）が大幅に増減した場合。
変動が3カ月連続で発生し、その平均額が従来の標準報酬月額と2等級以上異なる場合。
適用時期：変動が確認された月の翌々月から。
(3) 賞与支給時
賞与が支給されるたびに、その額に基づいて社会保険料が別途算出されます。
対策しやすいのは定時改定
上記にある通り、社会保険料の定時改定では4～6月に支払われた報酬をもとに9月から翌年8月までの標準報酬月額が決定されます。
4～6月までの残業代を削減することで9月からの社会保険料を削減できるのです。
基本給の削減は難しいですが、残業代であれば削減できる可能性はあります。
是非取り組んでみてください。
対策②：昇給タイミングを7月にする
対策①にもあった通り、社会保険料の定時改定は４～６月に支払われた報酬をもとに算出されます。
すなわち、4～６月に昇給してしまうと標準報酬月額が上がってしまい、社会保険料の増加につながります。
昇給は早くしてほしいというのが従業人の気持ちなのは重々承知ですが、社会保険料に関しては会社に加えて従業員負担があるのも事実。
昇給タイミングを7月以降に設定することで、社会保険料の増加を防ぐことができ、会社と従業員、win-winでしょう。
2025年は社会保険大改悪により社会保険料が増加します！本稿を読んで備えましょう！第一弾 まとめ
本稿では、2025年の社会保険大改悪により社会保険料が増加すること、そしてその対策について解説しました。
社会保険料の定時改定のタイミングを知っておくことで、比較的簡単な2つの対策を講じることができます。
是非次回以降のコラムもお読みいただき、社会保険料増加に備えてください。
第二弾はこちら
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