2025年03月28日
ソクデルでは社会保険料の増加に備えて、7つの対策をご紹介しています。
第一弾ではそのうち2つの対策を、第二弾、第三弾、第四弾、第五弾ではそれぞれ1つの対策をご紹介しました。
まだお読みになっていない事業主様は、ぜひ第一弾からお読みください。
対策⑦:旅費規程を作る
全ての法人に当てはまるわけではないですが、事業主様本人を含めて、毎月必ず出張に行く等出張が多い業種の事業主様もいらっしゃるのではないでしょうか。
出張が発生した際に、出張後に都度領収書を提出して清算を行っている場合もあるかと思います。
そういった際は、この旅費規程を導入することで社会保険料を削減できる可能性があります。
では詳しく見ていきましょう。
旅費規定とは?
旅費規程(りょひきてい)とは、企業や団体が従業員の出張にかかる交通費・宿泊費・日当などの費用をどのように支給するかを定めた社内規程です。
適切な規程を設けることで、経費の透明性を保ち、不正や無駄な支出を防ぐことができます。
一方で、この旅費規程をうまく設定することで社会保険料の削減につなげることも可能です。
旅費規程の主な内容
①旅費規程の適用範囲
・旅費規程が適用される対象者(正社員、契約社員、アルバイト等)
・適用される出張の定義(国内・海外、業務に関連するもの)
②旅費規程における旅費の種類
旅費規程における旅費の例は下記の通りです。
交通費
・公共交通機関(電車・バス・飛行機)の利用ルール
・自家用車利用時のガソリン代や高速道路料金の取り扱い
・タクシー利用の可否と条件
・グリーン車やビジネスクラスの利用基準
宿泊費
・宿泊可能なホテルのグレード(ビジネスホテル、シティホテルなど)
・宿泊費の上限(例:国内出張は1泊15,000円まで)
日当
・出張時の食費や雑費の補助として支給される手当
・一般的に日帰り・宿泊で異なる金額設定(例:国内宿泊2,000円、海外5,000円)
会議・接待費
・取引先との会食や打ち合わせにかかる経費の上限
・領収書や報告書の提出ルール
旅費規程を用いた社会保険料削減削減方法とは
ここからは、旅費規程を用いた社会保険料削減方法について解説していきます。
是非最後までお読みいただいて、自社に適した方法かをご検討ください。
1. 社会保険料の計算方法
社会保険料(健康保険・厚生年金保険など)は、標準報酬月額を基に計算されます。
標準報酬月額に含まれるもの
✅ 基本給
✅ 通勤手当(一定条件を満たせば非課税)
✅ 各種手当(役職手当・住宅手当など)
✅ 残業代・賞与(対象外の場合もあり)
標準報酬月額に含まれないもの
✅ 出張旅費(旅費規程に基づく実費精算)
✅ 日当(合理的な範囲内で設定されたもの)
上記のように、出張にかかわる旅費やその際に支払う日当に関しては基本的に社会保険の適用外となっております。
2. 旅費規程による社会保険料削減の仕組み
① 旅費規程に基づく「出張旅費・日当」は給与ではない
「給与」とみなされると社会保険料の計算対象になりますが、旅費規程に基づいて支給された「出張旅費・日当」は、社会保険料の対象外です。」
→ つまり、社員に支給する金額を「給与」ではなく「日当」として支給すれば、社会保険料の対象額を減らせます。
項目 | 旅費規定なし | 旅費規程あり |
基本給 | 300,000円 | 290,000 |
交通費 | 10,000円 | 10,000円 |
出張手当(日当) | 0円 | 10,000円 |
社会保険料の対象 | 300,000円 | 290,000円 |
上記を見ていただいてわかるように、総支給額は同じ310,000円でも、社会保険料の適用範囲が異なるために社会保険料の削減が可能なのです。
② 旅費規程を適用することで手当の一部を非課税にできる
旅費規程を活用すると、一定の手当を「旅費」として非課税扱いにすることが可能です。
特に、以下のようなケースで社会保険料削減効果が期待できます。
1 出張が多い営業職・技術職の場合
出張時の食事代・雑費を「日当」として支給
給与として支払うよりも社会保険料の負担が軽減される
2 遠方勤務の従業員に対する通勤手当の扱い
交通費を給与ではなく「出張旅費」として精算することで、給与総額を抑える
3 役職手当の一部を出張日当として振り替え
役職者が頻繁に出張する場合、役職手当の一部を「出張日当」に変更することで、社会保険料を削減できる
3. 旅費規程の適用時の注意点
① 日当が高額すぎると「給与」とみなされるリスク
・適正な範囲を超える日当(例:1日5万円など)を支給すると、税務署や年金事務所から「実質的に給与では?」と判断される可能性がある。
・一般的な相場:国内出張2,000円~3,000円/海外出張5,000円~10,000円
② 「架空出張」などの不正防止
・実際には出張していないのに日当を支給すると、不正経費計上とみなされ、会社側のリスクが大きくなる。
・出張報告書や領収書の提出を義務化するなど、運用ルールを厳格にする必要がある。
③ 旅費規程の見直し
・物価や移動手段の変化に合わせて、旅費規程を定期的に見直すことが重要。
・会社の経費管理と社員の負担軽減のバランスを考慮する。
2025年は社会保険大改悪により社会保険料が増加します!第六弾 旅費規程とは? まとめ
✅ 旅費規程を適切に運用すれば、給与の一部を「日当」として扱うことで、社会保険料の削減が可能
✅ 出張が多い職種(営業・技術職など)では、特に効果が大きい
✅ ただし、過度な日当設定や架空出張などの不正がないよう、慎重に運用する必要あり
社会保険料の負担を抑えつつ、従業員の手取り額を増やす工夫として、旅費規程の見直しを検討してみるとよいでしょう。
旅費規程を活用することで、企業の経営効率を高められる一方、旅費規程でも日当が高すぎる場合には適用ルールに抵触する可能性があるので、慎重に判断する必要があります。
旅費規程を導入したり、変更する際は、必ず専門家に相談するようにしましょう。
事業主にとって社会保険料の増加は重くのしかかるものとなっているはずです。
今後の社会保険料の削減に向けて、旅費規程の導入を検討してください。
ソクデル
【神田店】〒101-0045 東京都千代田区神田鍛冶町 3-7-3 花瀧ビル2F
TEL:03-3518-5211 /FAX:03-3518-5212
第一弾はこちら
第二弾はこちら
第三弾はこちら
第四弾はこちら
第五弾はこちら
カテゴリ:ソクデル情報館